お酒も外交における主役のひとり...
今日の話題は外交。英語でいえばdiplomacyです。なぜそんな話題になったかというと、最近買ったある本が面白かったからです。饗宴の細部に宿っている真の政治的メッセージを解説している本で、あっという間に読み終えてしまいました。本筋(料理外交)から外れているものもありますが、どんな内容が書かれているかというと、、、
■クリントン前米大統領の夫人のヒラリーさんはバターや脂肪分たっぷりの典型的なフランス料理をつくるフランス人料理長を解雇して、野菜中心のヘルシーなカントリー料理を得意とする米国人シェフを料理長に採用した。
■しかし、肉類が大好きなブッシュ大統領夫妻にはそれが物足りなかったのか、野菜中心のヘルシーなカントリー料理を得意とする米国人シェフを事実上更迭した。
■国連における饗宴は多国間関係で考えなければならないため、席次を決めるのがとても大変。単に序列に応じて決めれば済むというというものではなく、各テーブルには五大陸を代表する首脳を満遍なく配することが必要で、そこに参加国からの様々な要望を勘案しなければならない。例えば、「〇〇の国とは同じテーブルにしないでほしい」「△△の元首の近くに座らせてほしい」など。
■ワインをめぐる対立でフランス訪問を中止したイランのハタミ大統領。イラン側は、「イスラム教徒はアルコールを飲まないからテーブルにワインを出さないでほしい」と要望。それに対してフランス側は「饗宴にワインを出すのはプロトコルで決まっていること」と主張し、双方が譲らなかったのが理由。結局半年後にアフタヌーンティーで歓談するという前代未聞のものとなった。
■小泉首相がソウルを訪問した際に、「今日の夕食は軽めにします(=あなたを歓待しませんので、食事のレベルを下げますという意)」と発言した韓国のノムヒョン大統領。
■ゲストとして迎える外国首脳の中で、最も難しい国は中国。事前訪問準備のプロトコルに関する折衝で、さまざまな要求をホスト国に突きつける。例えば、「空港への出迎え」「テレビカメラの位置」「饗宴の性格やメニューの内容」「最後の見送り」などなど。日本に対しても、「新大阪駅どまりの新幹線を新神戸駅まで走らせろ」という無理難題をつきつけた。
■クリントン大統領時代の豪華で派手な饗宴とうって変わって、規模は小さくなったが威厳に満ちたものにしたブッシュ米大統領。
■イラク戦争への貢献度で態度をくっきり分けたブッシュ米大統領。反米的な市民運動に理解を示したり、北朝鮮に対して融和姿勢をとっている韓国のノムヒョン大統領にはそっけなく対応し、「テロとの戦い」での対米協力を高く評価されたフィリピンのアロヨ大統領は国賓として招待するなど。
如何でしょうか?上記で紹介した内容以外にも、外交舞台における饗宴メニューやワイン/シャンパンの名前が詳しく書かれていて、それだけでも面白い読み物となっています。ちなみに、料理外交はコミックス「大使閣下の料理人」にも詳しく描かれているので、本書「ワインと外交」と併せて読むことをおススメします。
1 件のコメント:
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