2009年7月25日土曜日

2009年7月25日(土) 木星に彗星が!?

彗星の衝突跡!?
7月22日(水)の日食は残念なことに曇天で見ることができませんでしたが、その翌日、ハッブル望遠鏡が不思議な映像を捉えました。どうやら、木星に彗星だか小惑星だかが衝突したらしく、その痕跡がはっきりと捕らえられたのです。
 
最初の発見者はオーストラリアのアマチュア天文家ですが、シューメーカー・レビー第9彗星の破片が1994年に木星に衝突して以来の珍しい出来事だったため、NASAはハッブル宇宙望遠鏡の調整作業を中断して撮影したそうです。
 
驚くべきことに、今回衝突したとみられる彗星の直径は推定でわずかに500~1000メートル程度。なのに、その痕跡は地球がすっぽりと入ってしまう大きさなのです。その衝突の凄まじさは、少なくとも1908年にシベリアのツングースカに衝突した隕石(推定直径100メートル)の数千倍はあるそうです。ちなみにこのツングースカに衝突した際の衝撃波は、直径50キロにわたって森林をなぎ倒し、1000キロ離れた家屋の窓ガラスを割ったそうです。その数千倍ということなので、威力は推して知るべしですね。地球にこんなのが衝突したらひとたまりもありませんね。
 
でも、過去にはこのツングースカクラスなど足元にも及ばないものが6500万年前に地球に衝突したことがあるそうです。その衝撃の凄まじさは、厚さ30キロの地殻を完全に突き破り、その衝撃波は衝突地点の反対側(つまり地球の裏側)にまで大規模な地殻変動をもたらしたのだとか。津波も高さ数キロにおよび、地球の反対側ですら高さ150メートルに達するものだったようです。しかも、この衝突により舞い上がったチリが地球を覆ったことにより10年間日光の届かない暗闇が続き、寒冷化(氷点下30度クラス!!)が進んだそうです。そのため、地表の動植物の8割が死滅したそうで、恐竜が絶滅したのもこれが原因ではないかという説すらあります。余談ですが、この衝突によってできたクレーターは直径200キロとあまりにも大きかったため、近年、人工衛星によって確認されるまでわからなかったそうです。
 
こんなのが地球に衝突する確率は1億年に1回あるかないかとのことですが、ゼロではないのが恐ろしいです。今回は木星でよかったと思いますが、そもそも木星の大きさは地球の11倍ですので、地球よりはるかにこういった小惑星が衝突する可能性が高いわけで、参考になりませんね。あまり考えないようにするというのが一番かも。
 
BGM:Fan Ja by Bird, Nat, Jintara, Kat

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