2008年5月24日土曜日

2008年5月24日(土) 新型インフルエンザ

WHOによる新型インフルエンザの 警報フェーズ
最近、鳥インフルエンザ(H5N1)に関して、数多くの報道がなされています。その報道とともに、新型インフルエンザという言葉が紙面・雑誌等の各種メディアを賑わせています。同じインフルエンザということだけど、いったい何が違うのか?どうして鳥同士に感染するインフルエンザにそんなに過敏に反応しているのか。最近、そんな疑問にぶちあたり、ちょっと調べてみることにしました。

鳥インフルエンザといえば、「どこかの養鶏場で鳥インフルエンザに感染した鶏が発生し、半径数キロ以内を封鎖した」だとか「鳥インフルエンザがヒトに感染した」とかの報道は記憶にあると思います。それとともに、アジアを中心とした世界各国で「ヒト-ヒト感染が疑われる」という言葉を目にした方もいるかも知れません。

実は「ヒト-ヒト感染」するようになった鳥インフルエンザこそが「新型インフルエンザ」の正体であり、感染が拡大すれば日本だけで3200万人が感染、最悪の場合64万人が死亡するといわれています。鳥インフルエンザがヒト同士で感染する新型インフルエンザに変異すること自体は、実は過去から繰り返されてきたことなので、遅かれ早かれ新型インフルエンザが発生することは避けようがないことといえます。だからこそ、アメリカでは2003年からホワイトハウス主導で対策がとられており、国家安全保障会議で核戦争対策と同じレベルでの対応が進んでいて、日本政府もH5N1型鳥インフルエンザ感染者のウイルスから作られた「プレパンデミックワクチン」1000万人分を国で備蓄しており、さらに異なるウイルス株のワクチンを追加して備蓄する予定など、鋭意対策を進めているのです。

ところで普通のインフルエンザも毎年流行しているけど、こんなにまで感染拡大したり命が危うくなったりするケースはないはず。「新型インフルエンザ」はなぜこんなにも...。

実は新型インフルエンザは普通のインフルエンザとはまったく別物と考えたほうがよさそうです。このウイルスにさらされるとほぼ100%感染するらしく、しかも、もともとが鳥のインフルエンザであることからほとんどの人が免疫を持っておらず、症状が簡単に重篤化するらしいのです。

新型インフルエンザへの対策は、ウイルスに感染しないことしかないそうです。極論、外出しないのが一番。でも現実問題としてそういうわけにも行きませんので、実際に流行が始まれば病院は患者であふれ、食品や日用品の流通が滞り、電気やガス、水道などのライフラインにも大きな影響が出てくることが予想されます。流行がおさまるまで最低でも2カ月はかかるといわれていますので、その間を生き抜くための食料や日用品、医薬品の備蓄が必要不可欠となります。

こんなことが現実に起きて欲しくはありませんが、過去(20世紀だけで4回!)のインフルエンザの歴史が物語るように、私たちは「新型インフルエンザ」による災禍に対して心の準備をはじめたほうがよさそうです。

最後に、新型インフルエンザについて非常に詳しく解説しているHPがありますので紹介しておきます。
「こんなにひどい状況になるはずない」という先入観は捨てて読んでみてください。危機管理とは最悪の状況も想定してプログラムを考えるべきものということがよくわかります。

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